ユニバーシアードへ
S62主将 谷口宏
1.当時の回想録
1987年、ザグレブ(クロアチア)で開かれるユニバーシヤード大会で初めてボートが正式種目に加わった。海外旅行が今のように一般的じゃなかった当時である。海外遠征に強い憧れをもっていた我々は、何としてでも出場したいと必死だった。そのためには全日本連覇中の中央大学に勝たなければならず、選考会の決勝戦では後のことは考えずにとにかくスタートから猛ダッシュをかけた。中央大学を大きくリードしたものの、スタミナが尽き果てたゴール間際で追い上げられた。わずか"1/2カンバス差"だったと思うが、奇跡的な勝利だった。ユニバーシヤードでの戦績は無残なものであったが、レベルの高い海外クルーとのレース経験や彼らとの交流で得た我々の収穫は大きかった。
日本代表という自負も芽生え、意識も飛躍的に高まった。シーズン最後のインカレでは中央大学を再度余裕で破り、久しぶりの優勝をおさめた。対校エイトだけでなく、第2エイトやスカルなど、全ての東大クルーが好成績をおさめ、東大全盛期の復活だと"舞い上がった"。
しかし油断は大敵である。インカレ優勝を決めた翌日の全日本選手権では、逆に死に物狂いで挑んできた中央に負けてしまった。油断をしたとは思っていなかったのだが、ユニバーシヤード選考会に挑んだ時のような意気込みと謙虚さがなかったのは事実だった。それからも東大ボート部は全日本の勝利から遠ざかったままである。当時の我々は強い代ではあったのだが、禍根を残した代でもあるのがとても残念だ。
2. 現役へのメッセージ
勝つためには何をすべきか、自分たちで"考え続け"、"狂ったように実行する"ことで、学生時代を満喫してください。
3. 高校生へのメッセージ
高校生というよりは、このサイトを見るとしたら合格直後の新入生でしょうか。この頁を見ているということは何らかボートに関心をもったということでしょうから、この縁を大事に是非入部してください。一見単純に見えるものほど実はその奥が深く且つ難易度も高い、という真理を体感しましょう。
谷口宏 (やぐちひろし)
1989年経済学部卒業。
軽量級エイト、インカレエイトで優勝し、アジア選手権(中国・上海)では無しフォア種目で準優勝した。
99年、卒業後入社していた住友銀行(現三井住友銀行)を退社。
2000年、株式会社CFO本部設立、代表取締役社長就任。
現在はIAFEI(国際財務幹部協会連盟)会長

