東大漕艇部は長年、『エイトで日本一になる』ことを掲げ、活動して参りました。
時代が流れ、大会自体の性質の変遷により、日本一とは全日本大学選手権(通称インカレ)での優勝なのか、はたまた全日本選手権(通称全日本)での優勝なのかという議論は、近年部内でも活発にされることとなっています。
しかし、花形種目であるエイトで日本一になる事、即ち日本中で最も速いクルーを作り上げる事、即ち更には、日本中で最も日本一になるに相応しい団体になる事、これらは東大漕艇部の根本的な理念として、代々引き継がれているものです。


漕艇雑感とは東大医学部教授の石原忍先生が記したもので、東大漕艇部員が日本一を達成するのに必要な心構えを教えて下さっています。
究極のチームスポーツと呼ばれるボート競技で勝つ為に、利己主義や個人主義を戒め仲間の為に尽くす姿勢を説いています。
自分が辛いときは、仲間も辛い。二千メートルレースで、第四クォーターはとうに心身共に限界を迎えた状態で漕ぐことになります。太腿は燃え、心臓は爆発寸前で、頭は真っ白になりそうになります。そんな時にも全力で漕ぎ続けるのは、周りの仲間も自分と同じ事をしてくれると知っているからです。
マネージャーも選手の為に全力でサポートをします。私事を犠牲にし、部の為、部員の為に尽くすのは、選手も全てを捧げて漕いでくれることを知っているからです。
これが日本一のチームの在り方であり、世の中に出ていった時に一流の社会人として活躍するのに必要な心構えなのです。漕艇雑感は戸田橋艇庫の一階ロビーに掲げてあり、部員達が四年間で成長する道標となっています。
(執筆者 H23主務植井陽大)

